ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーにはじまり、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、そして近年ブームのアドラーまで、脳科学的なアプローチも加味し、心理哲学的な関心について綴っています。

フランクル

「万法に証せらるる」素晴らしき哉、人生!

前回取り上げた「素晴らしき哉、人生!」の映画について書きます(ネタバレ注意です)。 原作はフィリップ・ヴァン・ドーレン・スターンという作者のTHE GREATEST GIFTという短編のようです。 ネットで調べてその日本語訳を読みましたが、映画と原作はかなり…

水平軸から垂直軸に、立ち位置を変える

先日の小児がん脳腫瘍全国大会でフランクル研究の第一人者である山田邦男先生に「実存的苦悩とどう向き合うか」についてお話しいただきました。 実存的苦悩とは何かをふまえた後で、「実存的苦悩をいかにして克服するか」について、いくつか文献や例を挙げな…

どれほどそれを受け流せるのか

最近わたくしごとに関するさまざまな物事が大きく動いているおかげで、外部の関係者とのあいだで葛藤が生じる。 思いも寄らぬ一撃であったり、思わぬ人からの不意打ちのような予期せぬ形でそれはやってくる。 このことをどう考えればいいのだろうか?と昨日…

人生の繰り出してくる問いに意味を見出しながら生きる

生きていく意味が分かりません、生きていく意味があるのでしょうか?と、もし尋ねられれば自分はどう答えるだろうか。 1ヶ月ほど前の研修をきっかけに、ぼんやりとそんなことを考えていたのですが、山田邦男氏の「フランクルとの〈対話〉苦境を生きる哲学」…

新しい価値体系への変革を促す

(本稿は「エスビューロー事務局長のブログ」に掲載したものですが、本ブログでも掲載させていただきます。) エスビューロー事務局長のブログ: 新しい価値体系への変革を促す 神谷美恵子氏の「生きがいについて」を内部勉強会のテキストに選んだ。美智子皇…

変革体験によってもたらされるPTG

第三世代の認知行動療法を調べて行くうちに「マインドフルネス・瞑想・坐禅の脳科学と精神療法」(貝谷久宣・熊野宏昭編)という本に行きつきました。今回はその中で貝谷氏が報告している「坐禅により軽快した非定型うつ病の1例」から、21歳の女子学生の手…

喜びの感覚をもって、不自由さと共に生きた人

本日はご多忙の中をMの葬儀にご参列いただきまして誠にありがとうございます。 親族、遺族を代表して一言ご挨拶申し上げます。 Mさん(享年83歳)は平成11年に脳梗塞を患いました。 そして、歩くことと話すことが不自由になり、しばらく歩行器を使っていまし…

「納得がいかないこと」と、「非合理的」の前/超

「納得がいかない」ことが時として起こります。この「納得がいかない」こととは何でしょうか? 私たちの多くは合理的に物事を理解できるように教育を受けてきています(基本的にオレンジの教育を受けているといえます)。投げたボールが落ちてくるのは万有引…

困難な状況でも態度は選択できる

実存主義心理学者ヴィクトール・フランクルのいう「態度価値を実現する」とはまさに表題の「困難な状況でも態度は選択できる」ということです。前回のブログに通じる部分があります。 フランクルはアウシュビッツでの体験をもとに実存分析と意味による心理療…