ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーにはじまり、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、そして近年ブームのアドラーまで、脳科学的なアプローチも加味し、心理哲学的な関心について綴っています。

マトリクス

マトリックスと共同体感覚

ケン・ウィルバーの『意識のスペクトル1・2』『アートマン・プロジェクト』『無境界』などを翻訳された吉福伸逸氏の遺稿でもある本書。『世界の中にありながら世界に属さない』というタイトリルに惹かれ、1年ほど前に購入しました。 そしてこの数日、再び目…

本質の無化から、無「本質」的分節へ

前回に引き続き井筒俊彦氏の『意識と本質』を見ていく。 本論に入る前に、井筒氏の使用する「分節」あるいは「無分節」ということばであるが、『意識の形而上学~大乗起信論の哲学』のなかでこう解説されている。 仏教古来の術語に「分別」という語があって…

リアリティは部分/全体であるホロンから構成されている

ホロンとは、アーサー・ケストラーが作った造語で、「ある文脈において全体であると同時に別の文脈で部分である単位のこと」を指します。 ケンウィルバー著「進化の構造Ⅰ」のp57にこう書かれています。 実在/現実(リアリティ)はモノあるいはプロセスか…

「縁」の入れ子

元日のブログで「さらにこの大きなヘキサ・キューブ形の中には、無数の小さなヘキサ・キューブがぎっしり詰まって並んでいると想像する。」と書いた。 これをもう少し、華厳経の世界観であるインドラ網、そして入れ子状のフラクタル構造(注1)を取り入れて…