Witness(目撃者)
中川吉晴さんの「ホリスティック臨床教育学」を読んでいてラム・ダスのことを知った。中川さんはラム・ダスのことをこう紹介している。 ラム・ダス(本名リチャード・アルバート)は、ハーバード大学教授をへたのち、インドで修業し、アメリカに帰国後は、瞑…
ACT(アクセプタンス・コミットメント・セラピー)の勉強を進めていて、あらためて思うのは、まず、われわれはネガティブな状況や出来事、そしてそれに反応する内面の現象を、無意識に避けようとする傾向があるということだ。 しかしそうではなく受け容れね…
ティクナットハンの「怒り」(岡田直子訳)を読んだ。 とても得るところが大きかったと思う。 恐れや怒り、不安、悲しみなどネガティブな感情(心的構成物)にどう向き合うか?が書かれていた。 その向き合い方はどの感情も同じだが、この本では特に人間関係を…
今日一日をどのように過ごすか?に答えを出したくて整理した。 一言でいうならば「Presenceを持続する」ことに尽きると思う。 右の図は、白く抜いている吹き出しが、マインドの働きである。 時間的にNowではないPastとFuture、空間的にHereではないthere、そ…
“Eckhart Tolle & Sri Aurobindo”からトーレのいうEgoic Selfの特徴を見てきています。 Egoic Selfの特徴として上げられている項目は7つあります。 Fear―Insecurity Resistance―Complaining (既述) Needing Ever More―Desire(既述) Looking to the Next …
ウィルバーからメッセージが寄せられたようです!うれしいですね。インテグラル・ジャパンのサイトから転載させていただきます。どのような境地でこの事に当たればよいかが伝わってきますね。 http://integraljapan.net/info/kw2011comment.htm 以下、鈴木規…
前回の続きです。 アイデンティティの最も高いStageであるAbsorptive−Witnessing段階の特徴の二つ目は、「目撃認知へのアクセスの増加」(Increased Access to Witnessing Cognition)です。P153のこの節を読み、これと関連したP77の「認知の発達ライン:ポ…
MARK D.FORMANのa guide to integral psychotherapyという本からP150「Stage6:Absorptive−Witnessing:段階、病理、同一化の特徴」という節を見ています。 (以下抜粋拙訳) ウィルバーは著述を通じてある考えを強調してきました。それは社会的規範を超え…
前回のブログで自己同一性の発達ラインの最も高い段階としてAbsorptive-witnessing があることをみました。Witnessについては今まで何度も取り上げてきましたが、Absorptiveについて理解を深めようとあれこれ見ていくうちに「フロー(flow)」に行きつきまし…
「わたくし、すなわちNobody」とは2007年に46歳の若さで、がんで亡くなった池田晶子さんの著作をマネジメントしているNPO法人の団体名称です。すぐれた文芸作品に対して「わたくし、すなわちNobody賞」を授賞することもしています。 知っているNPO法人…
実存主義心理学者ヴィクトール・フランクルのいう「態度価値を実現する」とはまさに表題の「困難な状況でも態度は選択できる」ということです。前回のブログに通じる部分があります。 フランクルはアウシュビッツでの体験をもとに実存分析と意味による心理療…
実存的な能力については、ガードナーのいう多重知性の9番目の知能の候補であるExistential Intelligenceのことを4月14日のブログで取り上げました。 そして、先月末に出版された「インテグラル理論入門Ⅰウィルバーの意識論」(春秋社)の「第7章 インテ…
眠る前にいつものように「存在することのシンプルな感覚」を読み返していて、「ここはちょっとマークしておかないと」と思い、さらに翌日、「そうか分かりやすいな、ここ」「原文はどう書かれているのかな」「いままで見たなかで一番完璧な『今、ここ』の説…
前回のブログで取り上げたthe 3 Body Workoutでcausalなボディを一定に保ち、その上にsubtleボディとgrossボディを乗せていく一連の流れをみましたが、一体それはどんな感じかをもう少ししっかりとインプットしたくて、思いを巡らしました。動きを伴いながら…
いつだって 気づくだけ♪とは、平原綾香の歌うCircle Gameという曲で繰り返されるサビの部分の歌詞ですが、今年の抱負はまさに「気づくだけ」で行こうと決めました。 年末から年始にかけて、あれこれと思いを巡らせては、一念発起したいような衝動が、どうし…
ILPのスピリット・モジュールで紹介されている5番目の瞑想の名称はCompassionate Exchangeです。単語だけから勝手にイメージし、あまり興味がもてず後回しにしていました。しかし、以下に紹介するように5行、10行と訳が進むにつれて、あれ、これって・・・トン…
前回取り上げたTransmuting Emotionのプロセスでは、シャドウになっていない本来の感情を変換する5つの手順が示されていました。簡単におさらいしてみますと、 気づく→ 緩和する → 中にある → 呼吸 → 昇華 となります。まず、青空を流れる雲のように、意識の…
ウィルバーのIntegral Life Practiceのコア・モジュールの1つであるシャドウ・モジュールを読み終えました。読み応え、十分!という感触です。 前半は、影の説明と3-2-1 Shadow Processを使ったシャドウ・ワークが、3つの具体例を織り交ぜながら解説されて…
見られるものは、見るものではない 最初にこの文を読んだときは、正直言ってどういう意味かよく分かりませんでした。 しかし、主体、客体という言葉に代えて読んでみると分かるようになりました。 見られる客体は、見る主体ではない さらに客体を対象という…
山崎豊子原作、映画「沈まぬ太陽」を観て来ました。 そして「沈まぬ太陽」とは目撃者(Witness)ではないかと強く感じました。 恩地が、最初は左遷され、否応なく赴任したアフリカの大地ですが、 最後にはそこに強く惹かれる自分を認識します。 それは過酷な…
このI AMマントラ瞑想はILPの中で以下のような解説で始まります。 このガイド付き瞑想は、あなたを目撃者意識(witness consciousness)の中心に連れて行きます。あなたの生来の気づき(native awareness)、存在としてのシンプルな感覚(simple feeling of …
Subtle Energyが意思的な心と肉体的な身体の間のミッシング・リンク(失われた輪)であるのに対し、Causal Bodyとは何であったか?目撃者(Witness)との関係は?などを知りたくて、ILPのボディ・モジュールの章の最後に出てくるResting in the Causal Body…
目撃者は 心―身体の内側と外側に起こる出来事の流れを創造的に切り離された態度で見つめることである。 目撃者は ラマナ・マハリシが「私−私」と呼ぶものである。なぜなら、それは「個別のわたし」を意識できるが、それ自体は対象として見られることがないか…
インテグラルジャパンの鈴木規夫氏の記事からヴィジョンロジックは3段階に分けられることを知り、インテグラル・スピリチュアリティの第2章「意識の段階」とあわせて吟味することで大変理解が進みました。 ヴィジョンロジックの第1段階はIndividualistです。…
キューブラー・ロスは終末期にある患者へのインタビューにより、死を受容するプロセスを「否認」「怒り」「取り引き」「抑うつ」「受容」の5段階にまとめています。 すべての人が受容の段階に到達して亡くなるということではない(「死ぬ瞬間」中央公論新社…
万物の歴史ではp294-p295を境に、進化の構造Ⅰではp414-p415を境にヴィジョン・ロジックの段階でおこる実存的病理からの突破(ブレイクスルー)の様子が描かれています。 進化の構造p413ではトルストイの言葉を引用してその苦悶を表現しています。 50歳になっ…
朝、瞑想をしていました。 坐ってすぐに額から、いつもの感覚が広がっていきました。 心がしゃべる小さな自分を目撃しようと、努めました。 気付いて目撃すると、おしゃべりは止まります。トーレの 書いている通りだなと思いながら、その思考も目撃し続けま…
「観の目強く見の目弱し、相手をうらやかに見るべし」とは宮本武蔵が兵法三十五箇条で書き記したことばですが、これは具体的にはトーレのKeep some withinを心がければよいのだということに思い至りました。 2006年07月30日(日)場所中心的自己のブログの中で…
「存在することのシンプルな感覚」の最後の章「常に現前する意識の輝くような明晰性」は本当にすばらしい。どこもいいのですが、今日は目撃者がどのように目撃するのか、を荘子の言葉を引用して書かれた部分があるので取り上げたいと思います。 (以下P364よ…
ウィルバーの「意識のスペクトル」では、ペルソナと、投影された影を統合して健全な自我を回復した後、自我(心)と身体とを統合してケンタウロス(心身統合体)に至ります。これは無境界(非二元、統一意識)に向かう途中のアイデンティティ拡大の1プロセス…