ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーを中心に、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、アドラー、ポジティブ心理学など、複雑系や脳科学的なアプローチも加味し、「生命の躍動」の探求、心理哲学的な関心について綴っています。

禁煙と目撃者

平成15年の4月にタバコをやめましたので、禁煙してもう3年と5ヶ月が過ぎました。20年前に2年間禁煙したことがあり、その時は四苦八苦したのですが、3年前は「すっ」と禁煙に入れました。ケンウィルバーのいう「目撃者」(参照:高橋さんのサイトhttp://www.kitanet.ne.jp/~k-taka/Wilber/rog/05_feature_frame.htm)をうまく使うことが功を奏したといえます。
20年前は、ニコチンが切れてくると、とにかく我慢したり、好きでもない仁丹を口に入れたりして紛らわしていました。3年前は喫煙したい欲求が高まってくると「喫煙したい」自分に気づくようにしました。そしてじたばたせずに、「おっと、吸いたくなってきたな」という感じで気づきます。そして、深呼吸を1つして、吸いたい気持ちと「同一化しない」よう少し距離をおきます。さらに息を丹田の辺りが凹むほど出しきって、同時に額に少し意識を集めます。「また入ってしまって(同一化してしまって)いたな」と気づき、リラックスするようにします。「吸いたい」という欲求を観ます。「吸いたい」という欲求は観ることができる。観ることができるもの(客体)は観る人である自分(主体)ではない、というところまで思いを馳せます。うまく習慣化するとこれで十分安らげるようになります。