ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーにはじまり、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、そして近年ブームのアドラーまで、脳科学的なアプローチも加味し、心理哲学的な関心について綴っています。

Hara そして、小宇宙の軌道

前々回に取り上げた3-Body WorkoutはIntegral Lifeのウェブサイトでfreeの映像としても見ることができますが、ILPの文章の方からそのポイントを抜粋すると次のようになっています。まずは、前々回の続きです。(以下抜粋拙訳)

Step2: Energizing the subtle Body

ヨガ、気功、太極拳、あるいは呼吸法のような、あなたが楽しむどんなsubtleボディの実践にでも基づいて日課にすることができます。以下は、推奨されるヨガと気功の原理に基づいた一連の実践です。・・・

まず、身体を開くための一連の動作の緩和。

・ 頭を回し、首を伸ばします。戻して左と右を見ます。
・ 肩を前向きにそして後ろ向きに回します。
・ 両手を頭の上に上げて振り、前向き後ろ向きに大きな円を描くように回します。
・ 腕をサイドに持って行き、前にそして後ろに数回振ることで胸を開きます。
・ 腕を腰において腰を回します。時計回りにそして反対も。
・ 背中を伸ばしたまま前にお辞儀をします。
・ ひざを曲げ、足を手で掴みます。しりの方へ足を上げ、大腿四頭筋を伸ばします。もう一方の脚も同じようにします。
・ ひざに手を置き、ひざをわずかに曲げて屈伸し、それから優しく回します。

それから、ボディのエネルギーセンターおよびチャネルを覚醒し、活性化するエクササイズ。

緩く手を握りあるいは手を開いて、優しくからだの表面をたたきます。:腕、胸、腹部そして脚。あなたの腕の前と後ろの両方を、しっかりと。

最後に、気を涵養する姿勢で2,3分、静かに立っていること。

目を閉じ、脚は肩幅ぐらいに開いて、ヒザをわずかに曲げ、背骨を楽にして伸ばし、立っていましょう。腕は身体の横から数インチ離し、手は開いたままです。やさしくあなたの舌を口内の天井に触れるように、ちょうど、前歯の上の後ろへ。腹に息を吸い、吸いながらそれを膨らませ、吐きながら緩めます。生命エネルギーを身体中に循環させ、涵養します。causalボディにもまた安らぎながら。

Step 3: Strengthening the Gross Body

あなたの3-Body Workoutは今や、一連の身体的エクササイズへと移ります。もしあなたに家庭用のジムがあるなら、それをここで3-Body Workoutの一部として利用することができます。・・・もし、あなたに用意がないなら、以下に述べるようにスクワット、腕立て伏せ、バックアーチ(背筋)、腹筋という一連の運動を試してみましょう。そのエクササイズはゆっくりと意識的に行います。数回だけ繰り返し、最後の2,3回はできるだけ長く保ちます。自分を傷つけないように注意しましょう;あなたの身体の限界を知っているのは、あなただけであることを思い出して。心臓血管のエクササイズの時間は時々ここに含まれます。・・・

スクワット・・・、腕立て伏せ・・・、バックアーチ(背筋)・・・、腹筋・・・。

Step 4: Gross-to-Subtle Stretching and Cool-Down

時間が許すなら、3-Body Workoutは一連のストレッチへと進むことができます。・・・それらは大変リラックスして楽しいストレッチから、より深くて強いストレッチまで・・・。 粗大な身体的エクササイズからクールダウンしながら、ストレッチへと優しく導きましょう。そうする間、あなたの意識は自然に、粗大ボディに重心をおいたものから、微細ボディへと戻っていきます。この実践の重要なキーは、粗大、微細、元因の3つすべてのボディの感覚への気づきを持続することです。

・・・

Step 5: Resting in the causal Body

3-Body Workoutの最終のひとつ前のステップは、座って無形の瞑想をすることで、長くとも短くとも、このピリオドの間を通じてあった、すでに現前するCausal Bodyの底へと戻ることです。あなたが望むなら、これはもう一つの種類の瞑想へと移行することができます。Loving-kindnessあるいはCompassionate Exchangeのような。

あなたは、終了して日常に戻る前に、ここでIntegral Dedicationを付け加えることができます。
(抜粋ここまで)


私もここを読んでから、映像を見ながらやってみました。その姿勢などを見ていて、一番意識したのはharaです。11月21日のブログ、心身統合とsubtleエネルギーでもhead, heart, haraという微細エネルギーのポイントのことを取り上げましたが、今回のエクササイズの中で、特にStep2の

Finally, stand still for a couple minutes in a “chi-cultivating posture”
最後に、気を涵養する姿勢で2,3分、静かに立っていること

というところが大事だと思います。Haraいわゆる丹田を意識した姿勢でのStand still であり、相撲の「立ち合い」に共通した気力の込め方のようにも感じます。この姿勢なら、まさにstay grounded、すなわち「地に足のついた」状態に留まることができます。

これを日常のさまざまな瞬間を見つけてやってみました。なかなかいい感じです。呼吸との組み合わせが大切です。丹田が凹んだ形になり、まさに下っ腹に力が入ります。その状態に留まります。耳を済ませます。Stand still・・・。呼吸に合わせてHeartとHeadへも巡らせます。そう、これは、「小宇宙の軌道(Microcosmic Orbit)」です。胸が開いて、背骨が伸びます。頭上と額にエネルギーを感じます。

今日から、冬季五輪が始まりました。各アスリートのスタートの瞬間、ジャンプの瞬間、スピンの瞬間の境地を見守って行きたいと思います。