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ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーにはじまり、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、そして近年ブームのアドラーまで、脳科学的なアプローチも加味し、心理哲学的な関心について綴っています。

Integral Nutrition これでダイエットに挑戦?

私も何とか5キロ体重を落としたいと思っているほうですが、これを読んで4〜5日まえから少しやる気になってきました。狩猟採集民として遺伝子レベルでも身についてしまっている習慣を変える挑戦です。(大げさですか…)

今日は、ILPのIntegral Nutrition p165〜p169のから抜粋です。また、今回はとりあえず左象限のみを取り上げたいと思います。(以下引用、拙訳)

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私たちは、貧しく食べてしまいがちで、上手に食べることの困難な文化に暮らしています。これは進化的な要因のせいかもしれません。私たちは、人類の進化の数千年間の大抵を、狩猟採集民として生きてきました。生存の先端近くで生きることによって、私たちは、健康の端から端まで、濃縮したカロリー、砂糖、塩、脂肪を渇望するようになり、四六時中食べてしまう傾向があるのです。しかし今日、一日に何回もメディアの広告に曝され、どこでも役立つ美味しい食べ物があり、食べるものが多すぎることから生じる「王様の病気」が段々悪くなることに苦しんでいます。
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The 4 Quadrants of Integral Nutrition 統合的栄養摂取の四象

四象限の要因は私たちがどのように食べるべきかに貢献します。私たちは食べものを、心理学的な目的、生物学的な目的、文化的な目的、そして社会的な目的で消費します―それは四つの象限で示されるエリアです。食習慣は、大部分、これらすべての要因によって、自動的に、無意識になるところまで、人生を通して条件づけられ、補強されてきました。だから食のパターンを変えることが困難なのは、何も不思議ではないのです。
 栄養摂取についてAQALの眺望を使うことは、あなたの食べる習慣を一歩離れて、本当に観ることに役立ちます。そう、あなたは自動的してきたものを意識的な実践へと変えることができるのです。(you can turn what’s been automatic into a conscious practice.)視点を追加することによって、AQALの構成要素のそれぞれは、食べることの目的、手段、理由に対して更なる光明を投じます。象限をツアーすることは、あなたの食生活にもっと包括的な見方を与えます。それはあなたが、単にある食べものを避けたり、最近流行の食に従ったりすることを超えて行うダイエットの実践へのアプローチを、隅々まで系統立てて説明するのに役立つでしょう。朝食、昼食、そして夕食の四象限を見てみましょう。(引用ここまで)


「食習慣は、大部分、これらすべての要因によって、自動的に、無意識になるところまで、人生を通して条件づけられ、補強されてきました。」というところは、なるほどね!と思いました。そしてYou can turn what’s been automatic into a conscious practice.この英文が気に入りました。

(以下引用の続き)
左上象限(意図):気を配って(意識的に)食べる(Eat Mindfully)

この内面の視点は、食べることの背景にある理由に焦点を合わせます。何が私たちをそのように食べることへと駆り立てるのか?なぜ、私たちはある食べ方のパターンをもっているのか(いつもそのような食べ方をするのか)?
 マインドフルeatingの実践は、食べ物を選ぶとき、そしてそれらを準備し、食べて飲む間、現前する瞬間へと引き戻す能力を涵養します。食べるという行為は、何を食べるかを決めることから、準備するあるいはそれを注文すること、においを嗅ぎ、味見をし、噛んで十分味わい、のみ込んでお腹へと入っていくのを感じることまでを含んでいます。またあなたは、あなたのsubtleエネルギーの状態に対する食べもののインパクトに気づくでしょう。これは、さまざまな食べものに対する反応に正直であること、どのように食べものが私たちの体と相互作用するか感じた経験を認めることを意味します(例えば、消化不良、疲労感、増進された活力)。
 厳密にいえば、あなたが食べる食物にあるエネルギーは右上象限の事柄です。しかしながら、あなたが全部の摂取のこのまさにリアルな次元に注意を払うことに気を配ろうとすること、それは、食べることへのマインドフルな関係を涵養するプロセスにおいて起こります。新鮮で活き活きした食物は生命エネルギーに満ちています。加工された食物、生成されたものはそれほどではありません。食べものとのより意識的な関係を発達させ続けるにつれ、あなたが食べるものの粗大と微細の両方の次元を考慮した慧眼(けいがん:discriminating)の選択ができるようになるでしょう。
 マインドフルeatingの実践者は、食べる経験の量ではなく、質の中に満足を見出します。例えば、波長の合った意識は味わい状態の収穫逓減に気づくでしょう(専門用語で呼ばれる「はっきりした満腹感覚:taste specific satiety」)。私たちの味蕾は、まったく簡単に疲れる化学センサーのようです。ですからほとんどの場合、最初の一口の経験は、最後よりも芳香感があって美味しいのです。(これが、無料試飲がそんなに美味しい理由です!)立派な食事の最後には、ほとんど何も味わいは残っていないかもしれません。自分で確認してみましょう。マインドフルeatingにおいて、より少ない食べ物は、より多くの満足に匹敵するのです(less food can equal more satisfaction)。(引用ここまで)


「マインドフルeatingの実践は、食べ物を選ぶとき、そしてそれらを準備し、食べて飲む間、現前する瞬間へと引き戻す能力を涵養します。」これが、まさにこの節の答えでしょう。

また「またあなたは、あなたのsubtleエネルギーの状態に対する食べもののインパクトに気づくでしょう。」この一文も重要です。新鮮な食べものを口にした後のあの感覚はそうだったのです。思い当たる気がします。

「波長の合った意識は味わい状態の収穫逓減に気づくでしょう」これは名言です。そしてそれは、「私たちの味蕾は、まったく簡単に疲れる化学センサーのようです。ですからほとんどの場合、最初の一口の経験は、最後よりも芳香感があって美味しい」という理由からなのです。

そして、だからless food can equal more satisfactionなのです。

どうでしょう?私は、今まで聞いてきたさまざまな「ダイエットをすべきである」という理由の中で最も今回の文章がストンと腑に落ちました。

(以下、引用続き)

左下の象限(文化的):意味をもって食べる(Eat Meaningfully)

摂取のWe象限は、食べものを取り巻いている(集団で)共有された意味を含みます。文化があなたの食べものの選択に影響するということです。一つの文化の歴史や嗜好性がある種の食べものを他よりも好み、他は無視するが、ある健康の事柄には関心をもち、彼らと同じ食べ方をする人々のグループのアイデンティティに愛着を感じます。・・・Integral Nutritionを実践することは、文化によって集合的に食べものをどう解釈するか、どう関係するかが違う、ということに気づいているということです。
 
食べる仲間というのは、特別な意味と世界観を共有します。それは、伝統的宗教的な祭事から、国家のアイデンティティとしての食物、そして世界主義のそれへと進化します。各々の文化的世界観は食べることについてそれ自身の会話―それ自身の食べもの談話をもっています。・・・

特定の食べものを購入したり、食べたりする前に、その食べものを生産した会社、買ったお店、あるいはそれを用意した人やレストランとの共鳴を感じるかどうか、確認してみましょう。あなたが一緒に食べる人にもまた注意を払いましょう。家族、友人、仕事仲間、あるいは恋人と食事を分かち合うことは、意味のある文化的「私たち」空間を創造する最も普遍的で楽しい方法です。私たちは一緒にパンを食べます。あなたは意識的に喜びをもってそうすることができるのです。(引用ここまで)


「食べる仲間というのは、特別な意味と世界観を共有します。」なるほど一緒に食べることでWeというスペースが育つのですね。

また農家や食材、レストランとの共鳴を感じるのは本当に重要でしょう。私も以前にオーガニックな食材開発に携わったことがあるので実感できます。

「家族、友人、仕事仲間、あるいは恋人と食事を分かち合うことは、意味のある文化的私たち空間を創造する最も普遍的で楽しい方法です。」食べることの意義を分かったような気がします。この知恵をコミュニティ作りに活かして行きたい、とあらためて思いました。