ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーを中心に、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、アドラー、ポジティブ心理学など、複雑系や脳科学的なアプローチも加味し、「生命の躍動」の探求、心理哲学的な関心について綴っています。

PTG(ポスト・トラウマティック・グロース)

インフレーションの「真空のエネルギー」と空の充溢

「複雑系としてふるまう創造的進化の原動力」としてのエラン・ヴィタールと、私たちの「内なる躍動」が共振するのではないだろうか?と考えています。 そしてその共振する感覚こそ「生命の躍動」であり、その感覚は望ましい生き方のシグナルなのではないでし…

新しい価値体系への変革を促す

(本稿は「エスビューロー事務局長のブログ」に掲載したものですが、本ブログでも掲載させていただきます。) エスビューロー事務局長のブログ: 新しい価値体系への変革を促す 神谷美恵子氏の「生きがいについて」を内部勉強会のテキストに選んだ。美智子皇…

変革体験によってもたらされるPTG

第三世代の認知行動療法を調べて行くうちに「マインドフルネス・瞑想・坐禅の脳科学と精神療法」(貝谷久宣・熊野宏昭編)という本に行きつきました。今回はその中で貝谷氏が報告している「坐禅により軽快した非定型うつ病の1例」から、21歳の女子学生の手…

四象限で現状分析し、四視座でsolutionを評価する

先月下旬に発売された「インテグラル理論入門Ⅱ」(春秋社)には、従来の四象限に加えて四視座(quadrivia)が取り上げられています。四象限も四視座も座標のクロスする中心に円が描かれており、四象限では人の顔が、四視座では事象がその円に入って描かれて…

ポスト・トラウマティック・グロース Posttraumatic Growth

先週末の大会を終えて最も印象に残った言葉は「ポスト・トラウマティック・グロース」です。英語ではPosttraumatic Growthです。心的外傷後ストレス障害をPTSDと略しますが、こちらはPTGと略して表記します。PTGとは、人生における大きな危機的体験や非常に…