ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーを中心に、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、アドラー、ポジティブ心理学など、複雑系や脳科学的なアプローチも加味し、「生命の躍動」の探求、心理哲学的な関心について綴っています。

Witness(目撃者)

無意識の思考に気づく

2007年03月03日(土)のブログ「呼吸を日常生活の気づきに利用する」でも少し触れていますが、無意識に頭がしゃべっている、その思考に気づくこと、気づきを入れることがとても大切です。 忙しい時ほど、あるいは追詰められた時ほど、気づきを入れるべきでしょ…

One Tasteに入るには

以下はケン・ウィルバーのThe Simple Feeling of Being「存在することのシンプルな感覚」の第一章目撃者からの抜粋です。 目撃者(Witness)はすべてのものから解放された大いなる「自由」、「解放」として全てのものの背景(a great background)としてのみ…

「空」とキャンバスと本当の自分

ケンウィルバーの著作の中で最も好きな 「存在としてのシンプルな感覚」の終盤、第7章〜第9章はよかった。 たぶんもう3回は読んだと思いますが、本当にいいです。 その中で、龍樹の それは空でも、空でないものでもない。 その両方でも、その両方でないので…

光明遍照と錬金術

お経の時に出てきます 光明遍照十方世界 という言葉が以前から気になっていました。 調べてみると「観無量寿経の一節。 このあとに『念仏衆生 摂取不捨』と続く。 阿弥陀仏の光明は全世界を遍く照らし、 念仏を唱える衆生を残らず救い取るの意」とあります。…

空って・・・

以前から思っていたのですが、般若心経で説明されるところの「空」とケンウィルバーが書いている「空」は違うような気がします。本当は同じなのかもしれません。空が違うということ自体、空が非二元であることから矛盾しているといえますが、異なる説明がさ…

1分間自己革命と目撃者の共通点

10年ぶりにスペンサー・ジョンソンの「1分間自己革命」を読みました。 1日に何回か立ち止まって、1分間を「自分を大切にするためにできることは何か」と問うことの効果について書かれています。 「Stillness speaks」 や「場所中心的自己」と同じことが…

場所中心的自己

清水博著「生命知としての場の論理」〜柳生新陰流に見る共創の知〜という本の中に場所中心的自己という言葉が出てきます。(以下引用) 日本の古武道(その典型的な例が上泉伊勢守を流祖とする柳生新陰流です)が日本の貴重な文化遺産であると私が思っている…