ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーを中心に、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、アドラー、ポジティブ心理学など、複雑系や脳科学的なアプローチも加味し、「生命の躍動」の探求、心理哲学的な関心について綴っています。

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

I AMness

なんとなくウィルバーのWitnessを探しているとYouTubeで、彼が詩の朗読のような感じでアイアムネス、アイアムネスと繰り返している動画に遭遇しました。これはI amにness をつけた言葉に違いないと思ったので、すぐに興味を持ちました。調べていくうちに次の…

目撃者とは

目撃者は 心―身体の内側と外側に起こる出来事の流れを創造的に切り離された態度で見つめることである。 目撃者は ラマナ・マハリシが「私−私」と呼ぶものである。なぜなら、それは「個別のわたし」を意識できるが、それ自体は対象として見られることがないか…

アルケミストとしての目撃者

インテグラルジャパンの鈴木規夫氏の記事からヴィジョンロジックは3段階に分けられることを知り、インテグラル・スピリチュアリティの第2章「意識の段階」とあわせて吟味することで大変理解が進みました。 ヴィジョンロジックの第1段階はIndividualistです。…

死の「受容」段階と「目撃者」

キューブラー・ロスは終末期にある患者へのインタビューにより、死を受容するプロセスを「否認」「怒り」「取り引き」「抑うつ」「受容」の5段階にまとめています。 すべての人が受容の段階に到達して亡くなるということではない(「死ぬ瞬間」中央公論新社…

目撃者による実存的病理からの離脱

万物の歴史ではp294-p295を境に、進化の構造Ⅰではp414-p415を境にヴィジョン・ロジックの段階でおこる実存的病理からの突破(ブレイクスルー)の様子が描かれています。 進化の構造p413ではトルストイの言葉を引用してその苦悶を表現しています。 50歳になっ…