ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーを中心に、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、アドラー、ポジティブ心理学など、複雑系や脳科学的なアプローチも加味し、「生命の躍動」の探求、心理哲学的な関心について綴っています。

2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

もはや脅かされない

ウィルバーの「存在することのシンプルな感覚」P282 グレース&グリットからの抜粋である以下の部分を読んで、トーレの「Milton’s Secret」の最後の部分との共通性を感じました。 苦しみの原因は、切り離された個別の自己の欲求や執着にある。それを終わらせ…

「生命の網(ウェブ・オブ・ライフ)」の混乱

私は以前、生命の網という考え方が大好きでした。すべての生命は繋がっている。にんじんから宇宙へ、循環、相互依存、多様性など、生態系の中に見られる法則こそ根幹の原則がある、自然は完璧、などなど…。しかし何か釈然としないものがありました。そうであ…

スピリチュアル知性と「レベルとラインの混同」

ウィルバーのインテグラル・スピリチュアリティの第9章「コンヴェア・ベルトとしての宗教」のなかに「レベルとラインの混同」という節があります。言葉を拾って要約するとほぼ以下のように書かれています。 スピリチュアルな知性の「オレンジ」またはそれ以…

「グリーン」/「レッド」複合体

昨日に引き続き、偽善を生みやすいブーメリティスのことを取り上げたいと思います。特にこの論点は私自身が無遠近法的狂気に気づいたところでもあり、また私が係わっている医療やNPOの世界でよく認識しておかねばならないことだからです。最近はマスメディア…

偽善の構造

2月11日に少し取り上げた偽善の構造について考えてみたいと思います。これは2006年08月08日(火)「特別扱いできない、という遂行矛盾」として書かせていただいたブログと共通点があります。 インテグラルジャパンの鈴木規夫氏の記事『Boomeritis Spirituality…

統合的な見解をもつ

1月18日に「自分の見解に同一化しない」というテーマのブログを書きました。 これはこれで大変重要なことなのですが、これだけだと見解そのものをどう扱っていいかという姿勢が不明確で、ややもすると、見解を持つこと自体意味がないとか、価値判断すること…

朝の静止

瞑想をしていました。 朝,目覚めの気分があまり良くなかったので、はじめは ねころんだまま、いつもの額の軽い圧迫感を意識しました。 心地よい圧迫感が戻ってきました。 静止の感覚です。 頭がしゃべっていることに気づきます。 気づくと目を閉じているんで…

無意識の思考に気づく

2007年03月03日(土)のブログ「呼吸を日常生活の気づきに利用する」でも少し触れていますが、無意識に頭がしゃべっている、その思考に気づくこと、気づきを入れることがとても大切です。 忙しい時ほど、あるいは追詰められた時ほど、気づきを入れるべきでしょ…

片手の拍手

この文章だけですべてをあらわしているのではないかと思われるくらい、すばらしい文章がありました、というかすばらしい文章だったんだ、とあらためて気づきましたので紹介します。 私なら「トロピカルフィッシュの泡音♪」と答えそうな「片手の拍手とは?」…