ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーを中心に、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、複雑系や脳科学的なアプローチも加味し、「生命の躍動」の探求、心理哲学的な関心について綴っています。苦悩を乗り越えるヒント、自己実現、自己超越を促す一助となれば幸いです。

2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

スピリットの3つの顔 The 3 Face of Spirit

今回はMeditation Practiceの4つめであるThe 3 Face of Spiritを取り上げたいと思います。 スピリットの3つの顔とは、3人称のスピリット、2人称のスピリット、そして1人称のスピリットを指します。邦訳「インテグラル・スピリチュアリティ」では『第7章「私…

心身統合とSubtleエネルギー

ILPのボディモジュールの中のSubtle Body Practicesという節を読み終えました。172〜190ページまでかなりの枚数が割かれていました。このsubtleボディ、subtleエネルギーの実践に関する記述は、従来のウィルバーの著書ではあまり見られない貴重なものでした。…

非視点的狂気

10年前に私自身が陥っていた非視点的狂気とは何であったか?もう一度少し整理をしてみたくて「進化の構造」と「万物の歴史」からいくつか関連した文章を抜粋してみました。 以下「進化の構造」より抜粋 P308「緑の運動」は本質的にマルキシズムと同じ欠陥を…

Integral Inquiry 統合的な問い

ILPのスピリット・モジュールではMeditation Practicesとして5つの瞑想が紹介されていますが、今回はその3つ目、Integral Inquiry「統合的な問い」を取り上げたいと思います。 まず、1分間モジュールから、それは以下のようになっています。(以下、拙訳) 1…

沈まぬ太陽と目撃者

山崎豊子原作、映画「沈まぬ太陽」を観て来ました。 そして「沈まぬ太陽」とは目撃者(Witness)ではないかと強く感じました。 恩地が、最初は左遷され、否応なく赴任したアフリカの大地ですが、 最後にはそこに強く惹かれる自分を認識します。 それは過酷な…

Statesを管理する

実際のILPの実践は、ILP Blueprint という計画を左の表として作成し、ILP Weekly Tracking Logという一週間の実践結果を右の表として記録するという形を取ります。 私も年内は試行期間という気持ちで気軽に青写真を作って実践を始めました。計画する項目の中…