ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーを中心に、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、アドラー、ポジティブ心理学など、複雑系や脳科学的なアプローチも加味し、「生命の躍動」の探求、心理哲学的な関心について綴っています。

2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ネガティブな感覚を気づきのサインとして役立てる

「気になること」などがあると、考えていないつもりでも、そのことが無意識に心の一定の容積を占めていることがあります。そんな時は、どこか緊張したり、少し胸がしめつけられたり、自己収縮のネガティブな感覚があります。 一般的な反応もしくは対応として…

おくりびと(統合的倫理3)

先日、「おくりびと」を見ました。以前に、映画館で見たので今回が2回目です。映画館で見たとき以上に涙が出ました。たいへん良かった気がします。見ていたときに気づいたのですが、この映画は、世界観としてはアンバーvsターコイズが描かれており、AQALとし…

道徳的認識力は勇気をもって高める能力(統合的な倫理2)

ウィルバーのILPの「統合的な倫理」の章を読み進めていくなかで、重要なことを3点ほど整理したいと思いました。統合的倫理の基本理念、3種の価値、統合的倫理のAQALの3項目です。 まず、統合的倫理の基本理念ですが、これはp261にThe Basic Moral Intuiti…

統合的な倫理 その1

ウィルバーを読み始めて、そして特にこのIntegral Life Practiceを読み始めてから人生の謎がどんどん解かれていく感じがしています。一昨日から昨日にかけて自分に起こったことと、第8章の「Integral Ethics統合的な倫理」を訳しはじめたことが相まって、ま…

出身地の言葉で話しかける Integral Communication

ILPのマインド・モジュールの終盤でIntegral Communicationについて書かれた節What Perspective Are You Coming From?(p113)があります。大変重要なことが記されていると思いましたので要点を紹介させていただきます。(以下引用、拙訳) 多様性内統一(un…