ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーを中心に、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、アドラー、ポジティブ心理学など、複雑系や脳科学的なアプローチも加味し、「生命の躍動」の探求、心理哲学的な関心について綴っています。

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「見せかけの不運」から「高次の秩序」へ

3月6日のブログで『見せかけの不運』について書いた。 ある出来事を、その出来事単独で、その時の自分にとって好ましい事、好ましからざる事で分けて、あれは良い出来事、これは悪い出来事、前回は幸運な出来事、今回は不運な出来事というように判断する。人…

理財局における二重思考と『君たちはどう生きるか』

前回のブログで では理財局の彼らの頭の中ではこの「法の秩序と維持」を尊重するという道徳意識と、決裁文書の改ざんという違法行為がどのように彼らの頭の中で調整されたのでしょうか? その答えのキーワードはスペシャル番組「100分deメディア論」で語られ…

財務省官僚にみる「エルサレムのアイヒマン」現象

前回に引き続き、森友問題における財務省理財局の対応について感じたことを書きます。 昨年9月に放送された、100分de名著『ハンナ・アーレント』の第4回でナチスの中佐でユダヤ人の強制収容所移送の責任者であったアイヒマンの裁判のことが取り上げられてい…