ウィルバー哲学に思う

「統合」の哲人ケン・ウィルバーを中心に、仏教心理学的視点を取り入れたマインドフルネス、第三世代の認知行動療法ACT、アドラー、ポジティブ心理学など、複雑系や脳科学的なアプローチも加味し、「生命の躍動」の探求、心理哲学的な関心について綴っています。

インテグラル卓球Life

2019年の10月15日に「卓球の実践によるインテグラルへの波及」という稿を書き、卓球という活動がもたらす(と期待される)効果や影響を四象限(Quadrant)で示した。

また同年10月8日に「フローの条件として接戦で〈今〉にあること」を書き、当時の少ない経験から何とか具体例を述べさせていただいた。
(フローは四象限では左上象限の主要なテーマの1つであるとともに、状態(State)の重要な目標の1つである。)

あれから3年半が経ち活動を拡充させる中で、改めて思うのはシニア世代スポーツにどっぷり取組めることの大きな恩恵である。
それは、私の場合、当初の想定をかなり大きく超えている。簡単に言うと「こんないいものだったとは!」という感じだ。

生命の躍動をリアルに感じ、エネルギーがボンッ!と身体に入ってくる感覚がある。

卓球も他の多くのスポーツ種目と同様に、その習熟度によって(ざっくりだが)、初心者、初級、中級、上級者に分けられる。

上級者は大学時代、体育会に所属し、レギュラーとして活躍していたレベル(技術的に指導も可能)。
中級は中学高校と部活でレギュラー。地区大会入賞経験があったりする。
初級は中高時代に経験はあるが、大会出場経験がないか、あっても乏しい。あるいはシニア世代に始め、初心者から上達して試合に参加できるようになってきたレベル。
初心者は基本的に指導を受けて練習しているレベル。

この分類で私は中級に属するが、それは本当に有り難いことなのだと最近つくづく思うのである。

中級であれば市または府県の卓球連盟や団体が開催する大会に堂々と出場できる(いろいろな大会があり月1回ぐらい参加可能)。

これら地域の大会は1部、2部、3部…という能力別や、一般、50代、60代、70代…という年齢別の参加形態があり、シングル、ダブルス、団体戦がある。

大会にもよるが中級者なら2部または3部で4〜6割前後の勝率が可能であろう。
くじ運が良ければ、リーグ戦で1位になったり、トーナメント戦でベスト4に入ったりして、賞品や賞状をもらえることもある。

 

中学時代には団体戦個人戦ともに優勝できた経験があり、とても嬉しかったことを思い出す。しかしシニアになった今でも、入賞すれば、やはりとても誇らしい。中学時代は勉強で1番になった時より、地区大会で優勝した時の方が自慢げだったが、この年になった今もそういう心理だ。たぶん手放しで仲間が称賛してくれるからだろう。

内容が良ければなおさらである。何度もビデオを見て、良いプレイは繰り返し見てしまう(自分の名場面/迷場面集を編集することも)。

 

WHOの『QOL26』に回答してみると、卓球Lifeのビフォーとアフターで、大きくQOLが向上したことが分かった。
この『QOL26』は、身体的、心理的、社会的、環境という4つの領域で質問項目が示されており、インテグラル理論の4象限に対応して興味深い。(WHO QOL26で検索すると概要はすぐ分かります)

 

以下に私の考える「インテグラルスポーツ〔卓球〕」の項目を列挙して本稿を終わります。

[Quadrant]
[右上]身体の健康維持増進、脳機能(高次、海馬神経新生、小脳)維持活性化、subtle body
[左上]論理的思考、他者への関心(social interest)、情動コントロール、ストレス対処、フロー、Mindfullness(ワンダリング防止)
[右下]コミュニティ所属、地区大会参加、団体戦、コーチ、入賞、ランキング等
[左下]チームメンバー、練習コミュニティ、小児がん卓球コミュニティ(NPO)の人間関係

[Stage]
【アンバー】所属欲求、健康目的運動
【オレンジ】達成欲求、科学的合理的練習
【グリーン】貢献欲求、ボランティア、インクルーシブ、パラ、卓球療法
ティール】自己実現欲求、Strategicデータ動画管理、異分野能力統合(医療、情報、心理、social)、ビジョンと戦略
ターコイズ】シニア卓球AQAL、自己超越、カオスの縁、原初の回避自覚
悲観的シニフィエ自覚、理事無礙法界

 

〔State〕マインドフルネス、Witness、フロー、α波

〔Line 〕身体感覚、認知、EQ、人間関係、内省、意志、Spirituality

 

Singleループ 打ち方の誤りを見つけ正す
Doubleループ シニアに応じた打ち方に
Tripleループ 目的、目標を見直す